①オーバーツーリズムによる問題
観光客が過度に集まり、住民と観光客の両方が不便を感じる現象をオーバーツーリズムと言う。
パンデミック以降、多くの旅行者がヨーロッパに集まり、ヨーロッパの旅行先はオーバーツーリズムを経験している。
ヨーロッパではむしろ観光客を防ぐために様々な制度を導入している。
観光客に税金を徴収したり、様々な規制を設けて罰金を科したり、
観光客の入場を制限したり、公共交通機関を運行しないなど様々な制度を実施している。
溢れる観光客のために、先住民が最終的に地域を離れる事態まで起きている。
オーバーツーリズムはヨーロッパだけでなく、有名な観光スポットが一度は経験している状況だ。
有名な映画やテレビの背景となり、普通の地域が突然観光スポットになることもある。
アメリカのTVシリーズ「ブレイキング・バッド」は、全16のエミー賞を受賞した史上最高のドラマと言われる作品だ。
ブレイキング・バッドは、ニューメキシコ州アルバカーキにある自宅で覚醒剤を作るウォルター・ホワイトの姿を描いている。
ブレイキング・バッドの人気が日に日に高まり、この家はファンの観光名所として定着した。
世界中からやって来る多数の観光客はブレイキング・バッドを思い出してこの家を訪れた。
しかし、問題はここは観光地ではなく個人所有の家だということだ。
突然多くの観光客が押し寄せたため、家主の娘はニュースで「来ないでほしい」と訴えた。
彼は「想像を絶するほど多くの人が毎日同じように家に来ている」と心配していた。
観光客が訪れ始めたことで、プライバシーの侵害はもちろん、一部の観光客の礼儀知らずの行動により、別の問題が生じないか心配していた。
普通の家が一挙に観光名所となり、様々な問題が発生したのだ。
結局、家の主人は2mの鉄製の塀を家の周りに積み上げた。
②観光客が殺到し始め、住民の被害が深刻
映画「ジョーカー」をご覧になった方は、ジョーカーが階段で踊るシーンを覚えているかと思う。
ここはニューヨーク市ブロンクス自治区にある階段だ。
ジョーカーの撮影地として知られるようになり、普通の階段が一瞬にして名所として定着した。
映画のファンは階段に登り、ジョーカーと同じポーズをとって写真を撮り始めた。
この階段はSNSでもインスタ映えスポットとして有名になった。
押し寄せる観光客による被害はそのまま住民が背負うことになった。
一人や二人ではなく、数え切れないほど多くの観光客が押し寄せると、住民はプライバシー被害を訴えた。
映画「アナと雪の女王」はオーストリアのハルシュタットを背景に製作されたアニメだ。
アナと雪の女王が大きな人気を得るようになり、観光客はハルシュタットに集まり始めた。
ハルシュタットは村全体が世界文化遺産に指定されたところです。 人口800人未満の静かな村だが
しかし、1日に1万人以上の観光客が訪れるようになり、住民の被害は相当なもだった。
村のあちこちを回って写真を撮ったり、街を汚す観光客に住民は深刻な被害を訴えた。
自然環境も損なわれる危機に陥り、住民は怒った。
また、ハルシュタットには大型観光バスが増え始め、道路には交通事故の危険も増えた。
観光客がお土産を買うためにスーパーに訪れるようになり、住民は食料品を買うことさえ困難になった。
何年も前から、ハルシュタットには観光客はほとんど来なくなった。
数年前から溢れる観光客で被害を訴えた住民たちは、最終的に観光に反対するデモを行った。
最近、ハルシュタット市民は1日の観光客数の制限と午後5時以降の観光バスの運行禁止などを要求してデモを行われた。
ハルシュタット市民は抗議するために、去年5月に代表的な写真撮影スポット近くに大型の木の壁を建てた。
当局が仲裁に入り、これを撤去することもあった。
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