米国、イスラエル4時間の交戦中断…「戦闘停止の兆しはない」

アメリカのホワイトハウスがイスラエルがガザ地区北部で1日4時間の交戦停止に踏み切ったと明らかにした中、イスラエル軍とハマスの激しい戦闘が中断される兆しはまだ見えない。

9日(現地時間)、ロイター通信によると、ジョン・カービー米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)戦略コミュニケーション調整官は、イスラエルが1日4時間の交戦停止に合意した事実を伝えた。 彼は今回の交戦停止は、民間人の避難と人質解放のための重要な第一歩だと評した。

最近、イスラエルはガザ地区の民間人が南部に避難するように毎日3～4時間安全な通行を許可した。一日4時間の交戦停止にイスラエルが合意したことにより、民間人避難のための第二の通路が開かれることになる。

しかし、ベニヤミン・ネタニヤフ首相は、交戦停止は散発的なものだと強調した。彼は反復的な交戦停止計画を公式に確認しなかった。ネタニヤフ首相はフォックスニュースとのインタビューで、戦闘中断に関する質問に「いいえ。ハマスの敵、ハマスのテロリストとの戦闘は続くだろう」と答えた。続けて「しかし、特定の地域で数時間は、民間人が戦闘地域から離れて安全に移動できるように助けたいし、我々はそうしている」と強調した。

現在、ガザ地区北部で戦闘が小康状態という報告はないとロイターは伝えた。ガザ市を包囲したイスラエル軍は、街の中心部に進軍している。

イスラエル軍のスポークスマン、ダニエル・ハガリ少将はブリーフィングで、軍がガザ北部にあるハマスの指揮所や弾薬製造工場などを攻撃したと述べた。彼は「私たちは50人以上のテロリストを排除した。多くの武器も発見した」と述べ、「私たちはこの地域と他の地域を清掃し続けている」と述べた。

国連は、交戦停止に関して時期と場所などを国連と話し合う必要があると述べた。ステファン・ドゥザリック国連スポークスマンは、「人道的な目的のためにこの作業が安全に行われるためには、紛争当事者全員がそれが本当に効果的であることに同意しなければならない」と述べた。

先月7日、ハマスのイスラエル南部攻撃でイ-パ戦争が開始されて以来、ガザ地区では住民1万812人が死亡した。このうち40%が子供だ。イスラエルでは民間人1400人が死亡し、約240人がハマスの人質として拘束されている。イスラエル軍33人が死亡した。

バーバラ・リーフ米国務省近東担当次官補は前日、議会委員会で「ガザ地区の死亡者はこれまで集計されたものよりはるかに多い可能性がある」とし、「銃声が静まった後に初めて分かるだろう」と述べた。救援団体は、ガザ地区の破壊された建物の瓦礫の中に死体が転がっていると報告した

イスラエル軍は、民間人が避難している2つの大型病院、アルシファ病院とアルクドス病院に向かっている。イスラエルはこれらの病院の地下にハマスの広範なトンネルネットワークが敷設されていると主張しているが、ハマスと病院はこれを否定している。

ロイターは「イスラエルの進軍は、病院に到着したときにどのような計画を実行するのかという疑問を引き起こす」と述べ、「イスラエル軍はハマスのトンネルを破壊するために爆発物を使用している。しかし、国際法は医療施設とそこから避難している避難民を保護することを要求している」と伝えた。